当たり前が通じない…国語力がない子どもたちはどうして増えているのか｜成績アップ、志望校合格なら完全個別指導塾プライド

2022/08/01

コラム

皆様こんにちは。

今回は、今日本で深刻な問題となっていることの一つ、「国語力の崩壊」についてお話ししたいと思います。

勉強に通じることももちろんですが、今後社会に出てから、様々なコミュニティで過ごしていく中で苦労したり悲しい思いをしないためにも、ぜひご一読いただければと思います。

ある日、私はいつものようにニュースサイトの閲覧をしていたのですが、その中にこんな記事がありました。（興味がある方は下記リンクからご覧ください）

『ごんぎつね』の読めない小学生たち、恐喝を認識できない女子生徒……石井光太が語る〈いま学校で起こっている〉国語力崩壊の惨状

その中で紹介されている石井光太氏が実際の学校現場で見た「ごんぎつね」の授業の光景に私も衝撃を受けました。

　この童話（ごんぎつね）の内容は、狐のごんはいたずら好きで、兵十という男の獲ったうなぎや魚を逃してしまっていた。でも後日、ごんは兵十の家で母の葬儀が行われているのを目にして、魚が病気の母のためのものだったことを知って反省し、罪滅ぼしに毎日栗や松茸を届けるというストーリーです。

　兵十が葬儀の準備をするシーンに「大きななべのなかで、なにかがぐずぐずにえていました」という一文があるのですが、教師が「鍋で何を煮ているのか」と生徒たちに尋ねたんです。すると各グループで話し合った子供たちが、「死んだお母さんを鍋に入れて消毒している」「死体を煮て溶かしている」と言いだしたんです。ふざけているのかと思いきや、大真面目に複数名の子がそう発言している。もちろんこれは単に、参列者にふるまう食べ物を用意している描写です。

（本文一部抜粋）

思えば私が長年塾講師として働いてきた間にも、生徒の発言に時折驚かされることがありました。

今回のような根本的な文解釈まではありませんでしたが、「文章内に出てきた『愛おしい』という単語の意味が分からない」と言われたり、「旗がたなびく」というフレーズを見て「どんな様子かわからない」と言われたりしたことがありました。

他にも「クモの足の本数は？」と聞いたら『２本』と言われたり、「魚のエラはどこについているか描いてみて」と言ったら頭の上に触覚のように生やしてみたり…

このように、私たち先生が「常識」「知っていて当たり前」と捉えていることが生徒にとっては当たり前ではないということが最近増えてきているように思います。

この記事でも紹介されているように、日本の文章をロジカルに読み解く力が弱まっていることも問題ではありますが、それ以上に相手の心情を想像したり、物事を社会のなかで位置づけて考えたりする本質的な国語力――つまり生きる力と密接に結びついた思考力や共感性の乏しい子が増えていることの方が問題なのではないのかと考えます。

これを解消するためには、学校現場での国語教育の抜本的見直しも重要でしょうが、家庭によるコミュニケーションだったり、言語に触れる習慣だったりも重要なのではないのかと考えます。

一緒に図書館に行って言語に触れる機会を作ってみたり、一緒に公園や野山で遊んで基礎体力をつけたり、生物に触れて身体の構造を理解したり…

そのような様々な経験・体験を通して培われる教養・知識というのは、単に学校の教科書から学ぶことよりも実に多くのものを得るのではないかと思います。

受験勉強を本格的に始めるよりも先に、そのようなところから一般教養を身に着けてみるのはいかがでしょうか？夏休みが絶好のチャンスですよ！

橋本教室に関しては満席になってしまいましたが、場合によってはご相談に乗ることもできますのでご連絡ください。

また、東京都稲城市若葉台駅・もしくは神奈川県川崎市麻生区黒川駅・はるひ野駅の間にある若葉台教室の残席数も残りわずかとなってきましたので、入会をご検討されている方はお早めにお問い合わせください。

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